美容皮膚科では、肌の悩みを改善するためのさまざまな治療がおこなわれています。

ここでは、代表的な治療をいくつか紹介しましょう。

 

「美容医療」でシワやたるみを解消する

シミやシワ、たるみなど、ふだんのスキンケアでは解決しない悩みでも、「美容医療」を受ければ改善するものがあります。

美容医療とは、医師が医薬品や医療器具を使い、美しい肌や容姿をつくる医療行為のこと。

美容医療を受けられるのは美容外科や美容皮膚科で、美容外科ではメスそ使って外科的治療をおこなうのに対し、美容皮膚科では、基本的にはメスを使わず、外用薬を使ったり、レーザーや注射などを用いてシミやシワの治療をします。

医師がおこなうところが、エステティックサロンとの大きな違いです。

安全で高い効果が期待できる美容医療ですが、治療の内容や費用は医療機関によってさまざまです。

トラブルに巻き込まれることもまったくないとはいえないので、自分でもそれなりに治療の内容を知っておくことが大切です。

まだ、美容治療のほとんどに保険が適用されないので、費用面もきちんと確認しておきましょう。

シミやアザ、ホクロの除去にレーザー

レーザーを使った治療にはいろいろなものがありますが、美容医療でよく知られているのは、シミやアザ、ホクロを取り除くものです。

レーザーの光線は皮膚の正常な部分には反応せず、患部のみを焼いて取り除くことができます。

この性質を利用して、シミやアザ、ホク口のみを焼いて取り除くのです。

シミ治療でいうと、焼ける瞬間にゴムをパチンとはじいた程度の痛みがあり、その後1~2週間は、当てた部分はもとの色より黒くなります。

ガーゼを貼ったりする必要は通常なく、小さい肌色のテープを貼るか、もしくは浅いものの場合はテープなしで、上からメイクで隠すことも可能です。

費用の目安と治療期間

シミなど患部の大きさにもよりますが、1か所につき5000円~がめやすです。

1回で済むものが多いですが、深いものの場合は2~3回治療することもあります

レーザー治療の注意点

治療後3か月以内に日焼けすると、シミは再発しやすくなります。

治療後はファンデーションでのカバーが必要になります。

肌を活性化して小ジワ、ニキビ、赤ら顔などを改善「IPL」

レーザ一治療が患部に集中的に光線を当てるのに対し、レーザーよりも幅広い波長の光を発して肌を活性化させるのがIPL(インテンスパルスライト)です。
とくにニキビや赤ら顔(脂漏性皮膚炎)には即効性があります。

コラーゲンを活性化し、毛穴の引き締めや小ジワ改善にも働きかけます。

術後はすぐにメイクが可能で、はれたりすることもほとんどありません。

IPLはシミ治療にも用いられますが、シミの場合はシミ用のレーザー(ルビーレーザーかヤグレーザー)のほうが効果的なようです。

費用の目安と治療期間

約1か月おきに3~10回程度おこないます。

1回の治療費は2~5万円程度です。

IPL(インテンスパルスライト)の注意点

光を照射して肌を活性化させる治療のなかでは、IPLは比較的おだやかなものです。

トラブルは少ないのですが、深いシミや小ジワが消えることはあまりないようです。

シミ、シワ、毛穴、ニキビと幅広く効果を発揮ケミカルピーリング

ケミカルピーリンクとは、ピーリング剤という一種の酸を皮膚に塗ることによって、古くなった角質をはがし、表皮のターンオーバーを高める治療です。

ターンオーバーを高めることによって、真皮のコラーゲンを増やす効果があり、毛穴の開きや小ジワに有効です。

また、メラニンの排出を高めてシミを改善します。

角質を取ると毛穴が詰まりにくくなるので、ニキビ予防にも。

市販のピーリング化粧品もありますが、毛穴の開きや小ジワの改善を望む場合は、美容皮膚科などのクリニックでピーリングを受けたほうが、よいでしょう。

費用の目安と治療期間

2~4週間に1回、合計5回以上程度をめやすにおこないます。

費用は1回5000~2万円程度です。

ケミカルピーリングの注意点

クリニックで用いるピーリング剤は、大きく分けてAHAとBHAの2種類。

BHAは油溶性で肌へのあたりがソフトで、治療が終わったあとカサつきにくい、毛穴への有効性が高いといったメリットがあります。

ただし、BHAを使用しているクリニックはまだ少ないのが実情。

事前に問い合わせてみましょう。

法冷線を改善し若々しさを取り戻すコラーゲン・ヒアルロン酸注入

ほうれいせんなど深いシワに沿ってコラーゲン、またはヒアルロン酸を注入すると、くぼみがふっくらとして目立たなくなるというものです。

コラーゲンを使用するとアレルギーを起こすことがあるので、初めての人はアレルギー検査が必要です。

ヒアルロン酸はアレルギーの心配がないので、最近はこちらが人気になっています。

費用の目安と治療期間

コラーゲンのほうが若干安く、左右の法令線に注入した場合で5万円程度~がめやすです。

ヒアル口ン酸の場合は、同じく左右の法令線で7~10万円程度がめやす。

どちらもシワへの注入にかかるのは15分程度で、そのままメイクをしたり外出することも可能です。

コラーゲン・ヒアルロン酸注入の注意点

コラーゲンもヒアル口ン酸も、一度の注入でずっともつわけではなく、いずれも効果の持続は4~6か月ほど。

それ以上経つと、次第に吸収されなくなっていきます。

また、目の下の小ジワに注入したいと希望する人がいますが、細かいちりめんジワのようなものには注入できません。

目尻や居間、額のシワの改善に効果的「ボツリヌス注射」

ボツリヌス菌という細菌が生みだす毒素を表情筋に注射することで筋肉を麻痺させ、シワを目立たなくするものです。

毒素といっても副作用はなく、アレルギーも起こさないので安全です。

目尻のシワ、眉間の縦ジワ、額の横ジワに用いると効果的です。

費用の目安と治療期間

費用は1回5万円くらい~。

効果は注射してから5~6日たって現れます。

持続期間は4~6か月程度です

ボツリヌス注射の注意点

眉毛のすぐ近くに打つと、眉がへの字に下がったり、上まぶたが重くなって頭痛を起こしたりといったトラブルをまねくことがあります。

眉毛のすぐ上のシワには通常注射できません。

注射が適さない目の下の小ジワやクマなどの改善にレチノイン酸

レチノイン酸は化粧品に配合されているレチノールと同系統のビタミンAの一種ですが、こちらのほうが作用が強いため医薬品扱いとなり、美容皮膚科で処方してもらうことになります。

注射が適さない目の下の小ジワや、クマなどに塗布します。

ターンオーバーを促すことによってメラニンの排池や真皮のコラーゲンの生成が活発になるため、シミやシワが緩和されます。

費用の目安と治療期間

1か月分で2000~5000円がめやすです。

たとえば目尻のシワの治療の場合は、1~2日に1回の使用を1~3か月程度続けます。

レチノイン酸の注意点

人によっては塗布すると肌がカサカサすることがあります。

皮膚の弱い人は医師によく相談しましょう。

シミ、シワなどさまざまな肌の悩みに効果を発揮「イオン導入」

微弱な電流を流して有効成分を肌に浸透させるものです。

塗るだけではなかなか浸透しない成分でも、イオン導入によって真皮にまで浸透させることができ、シミやシワの改善に有効です。

ただし、水の中でイオン化するもの、また分子量の小さいものしかイオン導入はできません。

一般的にはビタミンCのイオン導入がおこなわれます。

コラーゲンや美白成分はほとんど導入されません。

ピーリングで古い角質を除去したあとにイオン導入をおこなうとより効果的です。

費用の目安と治療期間

1回で3000~1万円程度がめやすです。

1回でも効果が期待できますが、2~4週間に1回のぺースで繰り返すと、より効果が出ます。

イオン導入の注意点

電流の刺激が気になったり、肌が赤くなったりすることがまれにありますが、電流を調整すれば問題はありません。